私は彼氏がキライです!?〜クラスメイトとLOVEバトル〜
アツを見送って校舎に入ると、すでに3時間目の授業が始まっていて、シーンとしている。
「成沢。」
後ろからかけられたその声に、ドキンとしてしまう。
「佐山くん・・・どうしたの?もう授業始まってるよ・・・」
「倉橋、帰ったの?窓から見えたから。」
ジリジリ歩み寄ってくる佐山くんに、思わず後ずさりしてしまう。
「傷つくなぁ。逃げなくてもいいじゃん?」
ニコニコ笑っているけど、なぜか怖い。
アツに近づくなよって言われたのに・・・どうしよう。
「アツ、熱あるから。・・・私、教室戻らなくちゃ。」
「ちょっとだけ、話させてくれない?」
「ごめん、もう戻る。」
歩き出すと同時に掴まれた腕。
ギュッと目を閉じる。
「少しでいいから。」
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