私は彼氏がキライです!?〜クラスメイトとLOVEバトル〜
ちゃんと断ろう。
アツが好きだから、佐山くんの気持ちには応えられない。
ちゃんと言って分かってもらおう。
アツ、ごめんね?
最初で最後だから。
「分かった。」
静かな廊下を佐山くんの後ろについて歩いて行くと、佐山くんはこの時間使われていない被服室に入った。
「ちょっと強引だったよね。ごめんね?」
「うん。」
俯いたまま、佐山くんの顔を見られない。
「俺、成沢の事好きなんだ。すごく、好きだ。だから、俺と付き合って欲しい。」
ドキン
顔を上げると、まっすぐ見つめる佐山くんと目が合った。
あまりに真剣なその目に、私も逃げちゃダメだと思った。
彼の気持ちに、きちんと私が答えを出さなくちゃいけない。
「ありがとう。すごく嬉しいよ。でも、私は他に好きな人がいるの。だから・・・佐山くんとは付き合えない。」
伝わった。
分かってもらえた。
そう考えた私は甘かった?
「俺、諦め悪いから。倉橋とは別れてもらう。」
「えっ??」
何でぇーーーっ!?
ニコッと笑う佐山くんに、私は苦笑い。
結局、何の解決にもならなくて、アツとの約束を破って佐山くんと話しちゃっただけ?
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