私は彼氏がキライです!?〜クラスメイトとLOVEバトル〜



「お前ってホント、バカだよな?」



白い息を空に向かって吐き出しながらアツは笑った。



いつもは自転車で送ってくれる帰り道。


今日は手を繋いでゆっくり歩く。



「寒いね〜。こんなに寒いんだったら、せめて雪でも降ればいいのにね?」



ホワイトクリスマス。


ちょっと期待してたんだけど、そうタイミングよくはいかないよね?




「なぁ、ホントに帰んの?どっか泊まんない?」



「何言ってんのよ。おばちゃん待ってんだから、早く帰んないと!」



一緒にいたいけどね。



離れたくないけどね。




どんなにゆっくり歩いても、着いちゃうんだよね・・・。



「お前、明日別にいいんだぞ?断っといてやろうか?」



「何で?断らなくていいじゃん。あっ別にアツの悪口言ったりしないから大丈夫だって!!」



ふって笑ったアツの顔がゆっくりと近づいてくる。



目を瞑ると重なる唇。



どんなに寒くても、アツと触れてる部分はいつも温かい。


アツといると温かい。




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