私は彼氏がキライです!?〜クラスメイトとLOVEバトル〜



「コナミちゃん、ありがとう。とっても楽しかったわ。」



「私の方こそ、ありがとうごさいました。気を付けて帰ってくださいね。」



東京駅までお見送り。



“じゃあ”って笑顔で手を振った後、一度歩き出したおばちゃんが、再びこっちに向かって走ってきた。



「どうしたんですか?」



私の両手を握りしめて、ゆっくり話してくれた。



「コナミちゃん、篤貴の事、お願いね。あの子、昨日言ってたの。
あなたの事、一番大切な存在だって。
親にそんな事、話す様な子じゃないから、びっくりしちゃったんだけど、とっても真剣な顔でそう言ったの。」



アツが・・・?


「ふたりともまだ子供だから、何でもやりたい様にやりなさいとは言えないけど、ふたりの事、おばちゃんは応援するから。」



「おばちゃん・・・」



気づいた時には、涙が頬を伝っていた。


「今回こっちに来て一番良かったのは、あなたに会えた事よ。おばちゃん安心しちゃった。わがままな子だけど、仲良くしてやってね?」



私も、会えて良かった。



「約束します。大切にします。仲良くします。」



優しい笑顔で涙を拭ってくれたおばちゃん。


大好きな人のお母さん。


私にとっても大切な人。


全ての言葉が嬉しかった。




.
< 306 / 488 >

この作品をシェア

pagetop