私は彼氏がキライです!?〜クラスメイトとLOVEバトル〜
戻って来た倉橋の手には、お茶と・・・おしるこ。
本当に買ってきたよ・・・。
「ほらよっ」
って渡された熱々の缶。
「・・・・・・。」
「特別におごってやるよ」
そう言ってお茶を口に運ぼうとした倉橋の手を、とっさに掴んだ。
「かっかえて!!」
「はぁ?」
「だから、コレとソレ・・・かえて?」
コレとソレって言うのは、もちろんお茶とおしるこで、倉橋は間違いなくイラッとしている。
「はいっ!」
笑顔でおしるこを差し出す。
「お前、ふざけんなよ?」
うぅっ・・・こっ怖い・・・。
すごむ様な目で睨む倉橋に、一瞬負けそうになったけど、ここは強行突破!!
「だって、急にお茶がよくなっちゃったんだもん!コレおいしいよ?だから、いいじゃん!!」
無理やり取り換えて、お茶をごくっと一口。
あ〜うまいっ!!
倉橋はおしるこの缶を持ったまま固まってる。
ふふふ・・・いい感じ!
私はカバンから携帯を取り出しカチカチいじる。
「・・・あっつ・・・」
「えっ?」
ボソッと聞こえた声に顔を上げると、渋い顔でおしるこを飲む倉橋。
今は9月で、当然おしるこがおいしい季節でもない。
毎日照りつける太陽は、まだまだギラギラしていて、夕方になっても、その熱気は残ったまま。
何か・・・すっごい心が痛いんですけど・・・
「倉橋・・・コレ飲む?」
差し出したのは飲みかけのお茶。
「いいよ。お前、そっちがいいんだろ?」
そう言って、おしるこをもう一口。
「・・・まっず・・・」
なんか、かわいそう・・・。
ダメダメダメダメ!!
こんなヤツに同情しちゃダメ!!
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