私は彼氏がキライです!?〜クラスメイトとLOVEバトル〜
新しい年まで後5分。
みんなが今か今とソワソワしながら空を見上げる。
「コナミ、ここ来いよ?」
アツにもたれて座っていると、グイッと腕を引っ張られて、足の間に入れてくれた。
横向でギュッと抱きしめてもらうと、さっきまでの寒さが嘘の様に、ポカポカ温かい温もりに包まれる。
「優奈もおいで?」
開いた矢島くんの腕の中に、嬉しそうに飛び込んで行く優奈さん。
後ろから抱きしめられて、とっても幸せそうに笑い合ってる。
【1分前!!】
ついにカウントが始まった。
【5・4・3・】
園内の至る所から、みんなのカウントダウンが聞こえる。
アツの腕を掴む手に力が入る。
【2・1・・・ゼロッ!!】
ヒューーッドーーーン!!
大きな音と、たくさんの歓声。
暗かった空に、眩しいくらにたくさんの花火が打ち上げられた。
「すごーーいっ!!」
見上げた空。少し視線をずらすと、花火の光に照らされたアツの顔。
「アツ、キレイだね!」
目が合うと、優しく笑ってくれた。
そして、自然にお互いが顔を近づけてキスをした。
すぐ近くに矢島くん達がいる・・・
でもきっと、みんな同じ事してるんじゃないの?
誰も周りなんか見てないよ。
目の前にいる、大好きな人しか。
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