私は彼氏がキライです!?〜クラスメイトとLOVEバトル〜



膝を抱えて泣いていると、玄関から聞こえた物音。



慌てて涙を拭いて、テレビをつけた。



こんなに早く帰ってくるなんて、友達と遊んでたんじゃないの?



「来てたのか?帰れって言ったのに。」


アツは一度部屋に入ってカバンを置くと、そのままキッチンへ行って冷蔵庫を覗き込んだ。



目の前に置かれたカバン。

思わず手が伸びた。

バタンと閉まる冷蔵庫の音を聞いて、ハッとした。



今、何をしようとした?


何を探そうとした?


何を見ようとした?


自分で自分の右手を握りしめた。



罪悪感でアツの顔が見れないよ。



ごめんね。


ごめんなさい。



「私、帰る。」




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