私は彼氏がキライです!?〜クラスメイトとLOVEバトル〜
アツの隣を通り過ぎると同時に掴まれた腕。
お願い。
今日はこのまま帰らせて。
「どうしたんだよ?・・・お前、泣いてんのか?」
正面から顔を見られて、何とか笑ってみたけど、アツの目を見ると、自然と涙がこぼれ落ちた。
「ちがっ何でもないの。ちょっと・・・お腹が痛いだけ。生理2日目なんだ。」
必死な言い訳。
こんなバカな言い訳に、アツが騙されてくれるはずなんて、ないのに。
アツは黙ったまま私をベッドに座らせると、隣に座って腰に手を回した。
「ホント何でもないの!気にしないでね!」
「お前、泣いてんのに?俺に気にするなって?出来ると思ってんの?」
引き寄せて抱きしめると、優しく頭を撫でてくれる。
「やめてよ。」
「え?」
「そんな風に優しくしないで・・・」
私、最低なんだ。
アツの事疑って、勝手に不安になって、
自分を安心させる材料を探してたんだ。
傷つきたくないから、正面からぶつかっていけなかった。
汚い手を使って、
反則した。
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