私は彼氏がキライです!?〜クラスメイトとLOVEバトル〜



アツの隣を通り過ぎると同時に掴まれた腕。



お願い。


今日はこのまま帰らせて。




「どうしたんだよ?・・・お前、泣いてんのか?」



正面から顔を見られて、何とか笑ってみたけど、アツの目を見ると、自然と涙がこぼれ落ちた。



「ちがっ何でもないの。ちょっと・・・お腹が痛いだけ。生理2日目なんだ。」



必死な言い訳。



こんなバカな言い訳に、アツが騙されてくれるはずなんて、ないのに。



アツは黙ったまま私をベッドに座らせると、隣に座って腰に手を回した。



「ホント何でもないの!気にしないでね!」



「お前、泣いてんのに?俺に気にするなって?出来ると思ってんの?」



引き寄せて抱きしめると、優しく頭を撫でてくれる。




「やめてよ。」


「え?」


「そんな風に優しくしないで・・・」




私、最低なんだ。



アツの事疑って、勝手に不安になって、


自分を安心させる材料を探してたんだ。


傷つきたくないから、正面からぶつかっていけなかった。



汚い手を使って、




反則した。




.
< 342 / 488 >

この作品をシェア

pagetop