私は彼氏がキライです!?〜クラスメイトとLOVEバトル〜
重たい足で家に帰ると、玄関にコナミの靴。
俺が帰って来た事に気づいているはずなのに、コナミは振り向く事もなく、テレビを見ていた。
コナミに対しての後ろめたさ・・・
俺は冷蔵庫を覗くフリをして、気持ちを落ち着かせた。
ペットボトルの水を掴んで部屋に戻ると、
俺を見ないままコナミは俺の横を通り過ぎた。
「私、帰る。」
とっさに掴んだ腕。
明らかに泣いた形跡のある目。
「お前・・・泣いてんのか?」
顔を強ばらせて笑顔を作った後、コナミの目からボロボロと流れ出した涙。
下手な言い訳をして、ごまかそうとするコナミから、何とか理由を聞き出そうとしたけど、泣き続けて、ただ“帰りたい”と言うだけだった。
辛そうに泣くコナミを見て、胸が締め付けられそうだった。
聞けば聞くほどに泣くから・・・
それ以上は聞けなくて、家まで送ってやる事しか出来なかった。
でもこの時の涙が、まさか翔子の事が原因だなんて、俺は全く気付かなかったんだ。
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