私は彼氏がキライです!?〜クラスメイトとLOVEバトル〜
俺はまだ本気の恋愛なんてした事ないから、コイツらの考えてる事があんま分かんねー。
好きなら一緒にいればいいじゃん。
それってそんな難しい事?
でも、成沢の涙を見ていると、篤貴の気持ちがちょっとだけ分かった様な気がした。
女の涙なんて嘘くせぇって思ってたけど、コイツの涙は本物だ。
見ているだけで、こっちまで胸が痛くなってくる。
好きな女だったら尚更だよな。
「余計な口挟んで悪かった。嫌な話、聞かせて、ごめんな。」
立ち上がった俺に、成沢は泣きながら笑った。
「教えてくれてありがとう。アツのそばにいてあげてね?アツを寂しくさせないで?」
だったらお前がアイツの隣にいるべきだろ?
アイツは、お前だけを望んでんだよ・・・。
公園を出る前に振り返った。
街灯の下のベンチに座る成沢が、
両手で顔を覆って、激しく体を震わせている。
引き返しそうになった足を止めて、俺はそのまま公園を後にした。
俺じゃダメだ。
俺じゃあの涙を止めてやれない。
.