私は彼氏がキライです!?〜クラスメイトとLOVEバトル〜



アツはお父さんの目を見て、



「初めまして。倉橋篤貴です。」



私は心の中で“頑張れ!頑張れ!”と声援を送る。



「コナミ・・・さんと、お付き合いさせて頂いてます。」



「・・・・・・。」



お父さんは相変わらずの無言。



初詣で神様にお願いしてくれたんじゃなかったの?



私が選んだ人なら反対しないって言ってなかった?



「お父さん!なんか感想とか、アツに聞きたい事とかないの?」



明らかに機嫌はよろしくない様な顔でやっとアツの事を見据えた。




「・・・うちのコナミと、どういうつもりで付き合ってるんだ?娘を泣かせる様な男との交際を認めるわけにはいかない。」


厳しい口調でいきなりそんな事言われたら、誰だって怯んじゃう・・・。



お父さんが私を心配してくれているのは分かるけど、大好きな彼氏に強い視線を投げるのを見て、少し悲しくなった。



「お父さん・・・」



「今まで、たくさん泣かせてしまいました。俺は本当に認めてもらえる様な彼氏じゃありません。でも、もう泣かせたくないという想いは誰よりも強く持っています。」


真剣な顔、しっかりとした口調。



お父さんを前に、緊張しているはずのアツが、ハッキリとそう言ってくれた事が嬉しくて、胸の奥が熱くなった。




.
< 474 / 488 >

この作品をシェア

pagetop