私は彼氏がキライです!?〜クラスメイトとLOVEバトル〜
アツはお父さんの目を見て、
「初めまして。倉橋篤貴です。」
私は心の中で“頑張れ!頑張れ!”と声援を送る。
「コナミ・・・さんと、お付き合いさせて頂いてます。」
「・・・・・・。」
お父さんは相変わらずの無言。
初詣で神様にお願いしてくれたんじゃなかったの?
私が選んだ人なら反対しないって言ってなかった?
「お父さん!なんか感想とか、アツに聞きたい事とかないの?」
明らかに機嫌はよろしくない様な顔でやっとアツの事を見据えた。
「・・・うちのコナミと、どういうつもりで付き合ってるんだ?娘を泣かせる様な男との交際を認めるわけにはいかない。」
厳しい口調でいきなりそんな事言われたら、誰だって怯んじゃう・・・。
お父さんが私を心配してくれているのは分かるけど、大好きな彼氏に強い視線を投げるのを見て、少し悲しくなった。
「お父さん・・・」
「今まで、たくさん泣かせてしまいました。俺は本当に認めてもらえる様な彼氏じゃありません。でも、もう泣かせたくないという想いは誰よりも強く持っています。」
真剣な顔、しっかりとした口調。
お父さんを前に、緊張しているはずのアツが、ハッキリとそう言ってくれた事が嬉しくて、胸の奥が熱くなった。
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