私と結婚しませんか
#07 逢いたい
第七話『逢いたい』
◯蒼マンション、風呂場(夜)
蒼、シャワーをあびる。
× × ×
(フラッシュ)
公園からの帰り。
桂の車、蒼のマンション前に到着。
蒼「送っていただきありがとうございます」
桂「吉岡さん」
蒼「?」
桂「こちらこそ。幸せなひとときをありがとうございました。明日の夜、仕事が終わり次第、迎えにきます」
× × ×
蒼(キザな台詞もあの顔で吐くと忽ちトキメキに変わるのがズルい)
◯同、ダイニング(夜)
蒼、ノートパソコンを開く。
蒼M「うわべだけ取り繕っても届かない。
誇れるものの一つでもあれば、少しはあの雲の上の存在に釣り合えるだろうか」
蒼、ウェブサイト(小説投稿サイト)を開く。
蒼「……あ。感想ついてる」
蒼M「未だかつて誰にも話したことがない夢がある。
その夢を抱いたのは一年半前。
正確には同じ志や趣味を持つ仲間には、わたしの夢はバレバレだ。彼らはわたしの素性を知らないし、わたしもまた彼らの本名も顔も知らないけれど、とても支えられている」
蒼、携帯でSNS(趣味アカウント)を開く。
(つぶやき)
【レビュー、感想、ありがとうございます。本当に励みになります】
蒼のつぶやきに、“いいね”やリプライがつく。
蒼(あっ、さっそく反応もらえた)
蒼M「わたしは小説を書いて、ネット上で公開している。作品の宣伝や読者、作家仲間との交流などに使っているのが、このSNSアカウントだ。
作家と名乗っていいのか謎なくらいなんの成果も出せていないド素人ではあるが、一応いくつか作品を完結させていて、ありがたいことに読んでくれる人はいる。
わたしが引きこもりがちなのはこれが一番の理由だ。仕事をしていない時間は執筆をしていることが多く、たとえ書いていなくても、どこにいても、頭の中でストーリーを練ったりこんなキャラや台詞を使いたいと思いつきでメモしたりすることは多々ある。
ネットってすごいよね。
生まれたばかりの小さな物語を、何千、何万という人たちに届けることができるのだから」
蒼、パソコン画面を眺める。
(パソコン画面)
『第7回 ××小説コンテスト 最終候補作品一覧』
蒼(あ、最終選考に残った作品発表されてたんだ)
蒼M「最終選考どころか一次も通過した試しがない。それでもわたしの作品を時間をさいて読んでくれる人がいて、楽しんでくれたとわかる感想をもらえたときには、本当に嬉しい。心からやり甲斐を感じることができる。
大げさかもしれないけど、これが、今のわたしの生き甲斐だ。
そのきっかけをくれたのが、なにを隠そう、大崎航なのだ。
大崎航の作品を読まなければネット上に自分の頭の中の物語を投稿するなんて発想はなかった。なにせそれまでわたしの思い描いていた小説家のイメージといえば磯野家の隣人、伊佐坂先生だったから。
原稿用紙にアナログで文字を書くのではなく、携帯やPCから気軽に投稿できるなんて。それが本になって書店に並ぶなんて。
すごい時代だなと思う。わたしが知らなかっただけでこのシステムは十数年以上前からあるようだけど。
木崎くんに話した“チャレンジしてること”は、ズバリ“本を出すこと”である。
相談したいというのは、それを打ち明け、思うように結果が出せないわたしに大先輩としてカツを入れてもらえたらなあ、なんて思ったからだ」
蒼(大崎航と連絡先交換したって普通に考えてすごいことなんじゃ……)
蒼M「持つべきものは友だな。いや、でも、学生時代ぜんぜん仲良くなかったが。
むしろ――」
× × ×
(フラッシュ)
小学生時代、休み時間、教室。
蒼、木崎に自由帳を奪われる。
木崎「なんだこれ。火星人?」
蒼「見ないで……!」
木崎「へったくそ」
蒼「返してよ」
× × ×
蒼M「木崎くんは絵を描くのが好きだったわたしをバカにしてきた。それでわたしは、みんながカッコイイだとか好きだという人気者のことを、どちらかというと苦手だと感じていたのだ」
蒼(それがどうだ。あのやんちゃな男子が小説家の先生とは。ちょっと口が悪いところは抜けていないけど立派に成長しちゃって。人は変わるものだな。……まあ人のこと言えないか。わたしなんて相当に捻くれてしまったしな。あの頃の純粋な心はどこにいったのやら)
(蒼のフォロワー、リプライ)
【ハイスペックイケメンとのノンフィクション溺愛ものまだ?】
蒼(は?)
(蒼、返信)
【なんのハナシ?】
(蒼のフォロワー、返信)
【試食コーナーで出会った例の彼のことだよ。進展ないの?】
蒼(あー……そういえば、ここで桂さんのこと、つぶやいたな)
(蒼、返信)
【実は、高級車に乗せてもらった】
(フォロワー、返信)
【それは書くしかない】
蒼(桂さんとの話を恋愛小説に?……ありえない。あのヘンタイを題材にしてしまえばドキドキも胸キュンもクソもあるか。もはやR指定つくわ)
蒼M「リアル知人には誰一人として知られていないこのアカウントで知り合った人は、大きく分けて二パターン。
まずは、共通の趣味を持っている人たち。そして、わたしの小説の読者の方々だ。
最初はゼロだったフォロワー数は地道に増えて三百になった。
ちなみに大崎航は――」
蒼、大崎航のアカウントを開く。
蒼「一万人こえてる……。すごい」
蒼M「これからもっと増えるだろう。映画化が決まっているし、その上、木崎くんは男前だ。イケメン俳優としてドラマに出てきても違和感がないほどには。今はメディアに顔出ししない謎めいた作家として扱われているみたいだけど、そのうち舞台挨拶とかで顔を出すことになれば、女性ファンが急増するに違いない」
(通知音)
携帯に新着メッセージが入る。
蒼(桂さんだ!)
蒼、携帯を持つ。
(メッセージ)
桂【こんばんは。仕事が思いのほか長引いて、暫くかかりそうです】
蒼、落胆の表情を浮かべる。
蒼M「わたしは桂さんのことを、なにも知らない。どこに住んでいるか。なにをしている人なのか。年はいくつなのか。
別に知る必要ないと思って聞かなかったが。
今は、知りたい。桂さんのこと。どんなことでもいいから知りたくなってる」
蒼(ってことは。つまり。今日は会えないのかな)
蒼M「気持ちが沈んでいくのがわかる」
(メッセージ)
桂【ですが】
桂【どうしてもお会いしたいので、のちほどお伺いしてもよろしいでしょうか】
蒼、目を見開く。
(メッセージ)
桂【おそらく到着は二十三時前後になるかと。時間はとらせません。吉岡さんのお顔を見られれば帰りますので】
蒼(夜分遅くに迷惑とか思ってるの?……出会った瞬間から滅茶苦茶なんだから、こんなところで気遣いなんて発揮しなくていいのに。こっちは朝まで一緒にいる気なんだから)
(メッセージ)
蒼【お疲れ様です。うちに泊まりますか? なにか必要なものあれば用意しておきますが】
蒼(新しい歯ブラシは、ある。ひげ剃り、買って来た方がいいかな。他になにが必要だろう)
(メッセージ)
桂【貴女がいてくれれば十分ですよ】
蒼「……っ」
蒼、赤面する。
蒼(またそんな恥ずかしいこと言って。メッセからは恐ろしい程に変人さが感じられないな)
(メッセージ)
桂【では、こちらを出る頃に改めて連絡しますね】
蒼M「侵食されていく。桂という男に」
蒼(この返信じゃ、泊まるかどうかわからないんだけど……)
蒼M「忙しいのに、わたしを待たせていると思って合間に連絡してくれたんだよね」
蒼、化粧水を塗る。
蒼(お風呂に入ったのにバッチリメイクなのもいかがなものか。かといってスッピンもなあ)
蒼、ナチュラルメイクを施す。
蒼(一目惚れしたチーク、ほんのりつけておこう。しかし下着からルームウェアまで全て新品なんて気合い入れすぎだな……?)
蒼「…………」
蒼、鏡の前に立ち浮かれている自分に顔を引きつらせる。
蒼「ダメだ。今更恥ずかしくなってきた」
蒼M「初めて恋をしたときみたいに戸惑っている。そんな自分がちょっと恥ずかしい。
だけど今、すごく楽しいと感じている」
蒼(って、片付けよ。あがるかわかんないけど)
蒼、部屋の整理整頓をする。
片付け終わると一冊のノートを手に取る。
(ノート表紙)
『プロット』
蒼M「落ち着かない」
蒼、掛け時計をみる。
時刻は二十時過ぎ。
蒼(……ちゃんとご飯食べられたかな)
蒼M「逢いたい」
時計、二十一時過ぎ。
蒼M「あと二時間すれば桂さんがここに来る」
蒼(顔見て帰るとか言わないでよ、バカ)
時刻、二十二時。
蒼(あと一時間)
蒼M「どうしてこんなにも逢いたいんだろう、なんて。
その理由にとっくに気づいているわたしは、果たして彼の前で、それを素直に認めることができるのだろうか」
蒼(彼氏?……いや、そんな肩書き、つけたくない。先のことは考えられない。だけど、こんなの。……まるで恋人だ)
蒼M「未来のことは、わからない。
大事な約束なんてとても交わせそうにない。
それでも、抱きしめて欲しい。
今すぐあの男に抱きしめられたい」
(携帯画面)
新着メッセージあり
(第七話 おわり)
◯蒼マンション、風呂場(夜)
蒼、シャワーをあびる。
× × ×
(フラッシュ)
公園からの帰り。
桂の車、蒼のマンション前に到着。
蒼「送っていただきありがとうございます」
桂「吉岡さん」
蒼「?」
桂「こちらこそ。幸せなひとときをありがとうございました。明日の夜、仕事が終わり次第、迎えにきます」
× × ×
蒼(キザな台詞もあの顔で吐くと忽ちトキメキに変わるのがズルい)
◯同、ダイニング(夜)
蒼、ノートパソコンを開く。
蒼M「うわべだけ取り繕っても届かない。
誇れるものの一つでもあれば、少しはあの雲の上の存在に釣り合えるだろうか」
蒼、ウェブサイト(小説投稿サイト)を開く。
蒼「……あ。感想ついてる」
蒼M「未だかつて誰にも話したことがない夢がある。
その夢を抱いたのは一年半前。
正確には同じ志や趣味を持つ仲間には、わたしの夢はバレバレだ。彼らはわたしの素性を知らないし、わたしもまた彼らの本名も顔も知らないけれど、とても支えられている」
蒼、携帯でSNS(趣味アカウント)を開く。
(つぶやき)
【レビュー、感想、ありがとうございます。本当に励みになります】
蒼のつぶやきに、“いいね”やリプライがつく。
蒼(あっ、さっそく反応もらえた)
蒼M「わたしは小説を書いて、ネット上で公開している。作品の宣伝や読者、作家仲間との交流などに使っているのが、このSNSアカウントだ。
作家と名乗っていいのか謎なくらいなんの成果も出せていないド素人ではあるが、一応いくつか作品を完結させていて、ありがたいことに読んでくれる人はいる。
わたしが引きこもりがちなのはこれが一番の理由だ。仕事をしていない時間は執筆をしていることが多く、たとえ書いていなくても、どこにいても、頭の中でストーリーを練ったりこんなキャラや台詞を使いたいと思いつきでメモしたりすることは多々ある。
ネットってすごいよね。
生まれたばかりの小さな物語を、何千、何万という人たちに届けることができるのだから」
蒼、パソコン画面を眺める。
(パソコン画面)
『第7回 ××小説コンテスト 最終候補作品一覧』
蒼(あ、最終選考に残った作品発表されてたんだ)
蒼M「最終選考どころか一次も通過した試しがない。それでもわたしの作品を時間をさいて読んでくれる人がいて、楽しんでくれたとわかる感想をもらえたときには、本当に嬉しい。心からやり甲斐を感じることができる。
大げさかもしれないけど、これが、今のわたしの生き甲斐だ。
そのきっかけをくれたのが、なにを隠そう、大崎航なのだ。
大崎航の作品を読まなければネット上に自分の頭の中の物語を投稿するなんて発想はなかった。なにせそれまでわたしの思い描いていた小説家のイメージといえば磯野家の隣人、伊佐坂先生だったから。
原稿用紙にアナログで文字を書くのではなく、携帯やPCから気軽に投稿できるなんて。それが本になって書店に並ぶなんて。
すごい時代だなと思う。わたしが知らなかっただけでこのシステムは十数年以上前からあるようだけど。
木崎くんに話した“チャレンジしてること”は、ズバリ“本を出すこと”である。
相談したいというのは、それを打ち明け、思うように結果が出せないわたしに大先輩としてカツを入れてもらえたらなあ、なんて思ったからだ」
蒼(大崎航と連絡先交換したって普通に考えてすごいことなんじゃ……)
蒼M「持つべきものは友だな。いや、でも、学生時代ぜんぜん仲良くなかったが。
むしろ――」
× × ×
(フラッシュ)
小学生時代、休み時間、教室。
蒼、木崎に自由帳を奪われる。
木崎「なんだこれ。火星人?」
蒼「見ないで……!」
木崎「へったくそ」
蒼「返してよ」
× × ×
蒼M「木崎くんは絵を描くのが好きだったわたしをバカにしてきた。それでわたしは、みんながカッコイイだとか好きだという人気者のことを、どちらかというと苦手だと感じていたのだ」
蒼(それがどうだ。あのやんちゃな男子が小説家の先生とは。ちょっと口が悪いところは抜けていないけど立派に成長しちゃって。人は変わるものだな。……まあ人のこと言えないか。わたしなんて相当に捻くれてしまったしな。あの頃の純粋な心はどこにいったのやら)
(蒼のフォロワー、リプライ)
【ハイスペックイケメンとのノンフィクション溺愛ものまだ?】
蒼(は?)
(蒼、返信)
【なんのハナシ?】
(蒼のフォロワー、返信)
【試食コーナーで出会った例の彼のことだよ。進展ないの?】
蒼(あー……そういえば、ここで桂さんのこと、つぶやいたな)
(蒼、返信)
【実は、高級車に乗せてもらった】
(フォロワー、返信)
【それは書くしかない】
蒼(桂さんとの話を恋愛小説に?……ありえない。あのヘンタイを題材にしてしまえばドキドキも胸キュンもクソもあるか。もはやR指定つくわ)
蒼M「リアル知人には誰一人として知られていないこのアカウントで知り合った人は、大きく分けて二パターン。
まずは、共通の趣味を持っている人たち。そして、わたしの小説の読者の方々だ。
最初はゼロだったフォロワー数は地道に増えて三百になった。
ちなみに大崎航は――」
蒼、大崎航のアカウントを開く。
蒼「一万人こえてる……。すごい」
蒼M「これからもっと増えるだろう。映画化が決まっているし、その上、木崎くんは男前だ。イケメン俳優としてドラマに出てきても違和感がないほどには。今はメディアに顔出ししない謎めいた作家として扱われているみたいだけど、そのうち舞台挨拶とかで顔を出すことになれば、女性ファンが急増するに違いない」
(通知音)
携帯に新着メッセージが入る。
蒼(桂さんだ!)
蒼、携帯を持つ。
(メッセージ)
桂【こんばんは。仕事が思いのほか長引いて、暫くかかりそうです】
蒼、落胆の表情を浮かべる。
蒼M「わたしは桂さんのことを、なにも知らない。どこに住んでいるか。なにをしている人なのか。年はいくつなのか。
別に知る必要ないと思って聞かなかったが。
今は、知りたい。桂さんのこと。どんなことでもいいから知りたくなってる」
蒼(ってことは。つまり。今日は会えないのかな)
蒼M「気持ちが沈んでいくのがわかる」
(メッセージ)
桂【ですが】
桂【どうしてもお会いしたいので、のちほどお伺いしてもよろしいでしょうか】
蒼、目を見開く。
(メッセージ)
桂【おそらく到着は二十三時前後になるかと。時間はとらせません。吉岡さんのお顔を見られれば帰りますので】
蒼(夜分遅くに迷惑とか思ってるの?……出会った瞬間から滅茶苦茶なんだから、こんなところで気遣いなんて発揮しなくていいのに。こっちは朝まで一緒にいる気なんだから)
(メッセージ)
蒼【お疲れ様です。うちに泊まりますか? なにか必要なものあれば用意しておきますが】
蒼(新しい歯ブラシは、ある。ひげ剃り、買って来た方がいいかな。他になにが必要だろう)
(メッセージ)
桂【貴女がいてくれれば十分ですよ】
蒼「……っ」
蒼、赤面する。
蒼(またそんな恥ずかしいこと言って。メッセからは恐ろしい程に変人さが感じられないな)
(メッセージ)
桂【では、こちらを出る頃に改めて連絡しますね】
蒼M「侵食されていく。桂という男に」
蒼(この返信じゃ、泊まるかどうかわからないんだけど……)
蒼M「忙しいのに、わたしを待たせていると思って合間に連絡してくれたんだよね」
蒼、化粧水を塗る。
蒼(お風呂に入ったのにバッチリメイクなのもいかがなものか。かといってスッピンもなあ)
蒼、ナチュラルメイクを施す。
蒼(一目惚れしたチーク、ほんのりつけておこう。しかし下着からルームウェアまで全て新品なんて気合い入れすぎだな……?)
蒼「…………」
蒼、鏡の前に立ち浮かれている自分に顔を引きつらせる。
蒼「ダメだ。今更恥ずかしくなってきた」
蒼M「初めて恋をしたときみたいに戸惑っている。そんな自分がちょっと恥ずかしい。
だけど今、すごく楽しいと感じている」
蒼(って、片付けよ。あがるかわかんないけど)
蒼、部屋の整理整頓をする。
片付け終わると一冊のノートを手に取る。
(ノート表紙)
『プロット』
蒼M「落ち着かない」
蒼、掛け時計をみる。
時刻は二十時過ぎ。
蒼(……ちゃんとご飯食べられたかな)
蒼M「逢いたい」
時計、二十一時過ぎ。
蒼M「あと二時間すれば桂さんがここに来る」
蒼(顔見て帰るとか言わないでよ、バカ)
時刻、二十二時。
蒼(あと一時間)
蒼M「どうしてこんなにも逢いたいんだろう、なんて。
その理由にとっくに気づいているわたしは、果たして彼の前で、それを素直に認めることができるのだろうか」
蒼(彼氏?……いや、そんな肩書き、つけたくない。先のことは考えられない。だけど、こんなの。……まるで恋人だ)
蒼M「未来のことは、わからない。
大事な約束なんてとても交わせそうにない。
それでも、抱きしめて欲しい。
今すぐあの男に抱きしめられたい」
(携帯画面)
新着メッセージあり
(第七話 おわり)