文の幸福
クラブは男も女も多くて暑い!革ジャンを脱いでロッカーに入れ、バーに向かう。
「すっごい人だね!」
「ん?何?聞こえない!」
ダメだ、音楽が大きすぎて、会話にならない。
でも、体全体に響くベースがたまんない。
どうにか、三人で進んで、小さい高いテーブルを確保すると、
「飲み物持ってくるからまってて!」
と静香がまた人ごみに消えていった。
「陽子!椅子は?」
「そんなものは、無い、立ってなさい。」
と、ホールの方に目線をむけて、音楽を楽しんでいる陽子。
ホホ―これがクラブですな!とワクワクしながら観察。
視界のすべてが人だらけなのに、薄暗くて判別が難しい。仁わかるかな?
と思いながら、キョロキョロしてると、後ろから声かきこえる。