文の幸福
外も熱く、ジャケットを着る気が起きない。
腰にジャケットと巻きつけて、仁と歩く。
「ねー仁。クラブ出たのに、まだ頭がフワフワする。脳まで揺れてたのかな?」
「大丈夫か?酔ったんじゃね?」
「あ、そうかも、なんだか、体も火照ってるし、だからこんなに暑いんだ。」
「転ぶなよ?それより何があった?」
「うん?あのね、さっきの二人が久しぶりに仁に抱いて欲しいって話してたの、二人一緒なら、抱いてくれるって!
仁の事知ってたけど、直接みると結構苦しいね!」
酔ってるせいなのか、ハイテンションでベラベラ言ってしまう。
「知ってた?何を!」
「仁が、いっーぱいの女の子達と遊ぶ人だって。
だーかーら、最初の時に、“他の人は大丈夫?”って聞いたでしょ?
私は大丈夫だと思ってたんだけどぉ、、、
知ってるのと見るのとでは全然違うねーー・・・もう、嫌だ。」