文の幸福

「仁のお父さんって、財閥とか政治関係の権力者でしょ?
私でも、あのパーティーがどういう人の集まりかわかるもーん!」

「だから?」

「だーかーらー、前科があるなんて、すぐバレるし、絶-対反対される!」

「え!文、前科あるの?」

「うん!中二の時、傷害で。
ってか目が回る。ちょっと気分悪いかも。」

「大丈夫!?吐きそう?」

「ううん、吐かない・・・もったいない・・・」

「ちょっと待って、タクシー止める、
あーーー文、そこで寝るな!タ・タクスィーー!」


  ネイティブなTAXIを聞いたのを最後に記憶は翌朝までなかった。
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