文の幸福
せかす文の腰に手を回しながら会場に入った。
女どもがギャーギャーうるさい。
開けて置いたコーチ席に文を座らせると、隣にいるはずのトレーナーはおらず、親父が座っていた。
焦ったが、もう時間がない。
とりあえず軽く、紹介を済ませて選手控えに戻ると、出欠をとっていた。
マジギリギリだった。
親父と一緒にいる文が心配で、早く戻りたい一心で泳いだら、大会新がでた。
インタビューがあったが、無視、とりあえず体を拭いてコーチ席に向かおうとするが、スタッフが表彰式があるからココで待機と言われた。
棄権してやろうかと思ったが、親父との約束のタイトルをとらない事には、また大会にでなければいけない。
イライラしながら、控え室をウロウロしていると、呼ばれ表彰台に上る。
コーチ席をみると、親父と文が話をしている、表情をみる限り、険悪ではないが心配だ。