文の幸福
イライラしながら、表彰を受ける、しかも主催者らしき奴がオレにメダルを首に掛けようするが、そこは避けて、手で受け取り自分で首に掛ける。
会場がざわついたが知らねーし。
二階席から大きい笑い声が聞こえてくる。
きっとあの連中だ。
「はい、じゃ最後に三人並んで写真撮影します。
寄って、メダルを顔の横に持ってきてくださーい」
とデカいカメラを抱えた奴が言うが、
「オレはいい、」
と言ってさっさと表彰台を下り、荷物を持ってコーチ席に向かった。
「仁、もう少し協調性を持て」
「は?知らない奴と写真とるなんて大金積まれても嫌」
「仁!優勝おめでとう!凄くかっこよかったよ!ど?最高の気分?」
「そうだな、今最高の気分かも、」