文の幸福
「はー、仁、私は職場にもどるよ、文さん、受験が終わって落ち着いたら、仁と一緒にうちに遊びにきなさい。
では、失礼するよ」
と親父は帰って行った。
「文?親父、大丈夫だったか?」
「うん!優しかったよ!」
「何話した?」
「うーん、仁と出会った場所とか、進路とか、将来の夢とか」
「将来の夢?文決まってるの?」
「うん。大体、まだ空想の段階で何も動いていないんだけどね」
・・・話が長くなりそうだから、とりあえず会場をでた、
正直{仁のお嫁さん!}なんて言ってくれねーかなーなんて思ったけど、甘くはなかった。
でも、親父の感じだと好印象だ。
静香から聞いて調べているはずだ。
うまくいってる。
後は、文を完全に自分の物にするだけだ。
上機嫌で文をバイクにのせ、オレのマンションに行って、門限ギリギリまで文と楽しんだ。