文の幸福
イライラしながら、また返却作業をしていると、
根暗子参上!
今日もギリ口元しか見えないアングルで歩いてくる。

もう一度顔がはっきりみたいから、声をかけたいがイヤホンをしているので、かなりの大声をあげないと気が付かないから無理。
厄介だ。

視線だけで追っていると、今日は動物コーナー直行のようだ。
探していた本を手に取り、読書を始めた。

何か頷きながら熱読している。

クラブじゃないし、自分から声をかけた事がないから、声をかけられない。

どうにかしてあの本棚に近づいて顔を覗いてやりたいが、
いくら返却ボックスを探しても動物関連のものは見つからない。

大半は絵本と小説文学ばかり。

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