文の幸福
お前コレでよく女子高生誑かし成功できたもんだ!出直してこい!
と脳内で悪態ついて、さっさとこの茶番を切り上げる。

「お疲れ様です。」

と言ってイヤホンをつけようとしたが、できなかった。

「よく来るけど、名前は?予約もできるよ?」

とナンパ検定があれば、確実に落第の事を聞いてきた。
予約って“楽な死に方”とかか!?

しかし、確かにカッコいい。
今まで出会った男性の中でも断トツに色っぽい。

・・・繋げよう。

「市川 文です、機会があればお願いします」

そういって、優しさ全開の笑みを浮かべてみる。

あ、、、脈ありだなこいつ、嫌、仁。

しかし、今は相手している暇はない、調べなくてはいけないことが山のようにあるのだ、

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