文の幸福
イヤホンをつけて、現代の政治や情勢の書籍の棚に向かう。

色んな事がわかった。

あの時の、あの人が、誰だったのか。

一番気になったのが老人の孤独死だった。

こんなに問題になっていると言う事は死ぬときに孤独はつらいのか?
正味16年しか生きていない私には到底、想像できない事だった。

中学の時に亡くなった祖父も寂しかったのかな。

ご近所さんの噂では随分にぎやかな妻を持ち、その祖母を先立たれ、最後だけは静かに逝けて安らかだったのかな。

孤独な老人や孤独になれた老人達に選択肢はなかったのかな?

そんな彼らに選択肢があれば幸せなんだろうか。

生まれる時は親のエゴで二重国籍なんてものを与えられたりするのに、死ぬ時は?

そんな事をモンモンと考えながら気が付くと自分の部屋にいた。

携帯をみるとみどりからラインがきていた、

今度、警察採用試験に向けての勉強計画について話をしようと約束し脳が疲れたので、

電子ピアノにヘッドホンをつけて、三時間弾き続けスッキリする。

そうだ、みどりの猫のフン事件の無罪のお祝いしなきゃ。


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