文の幸福


保育園の頃に何故かIQテストが実施され、IQが高かったらしい。

いきなり、スーツ尽くしの大人が4,5人が狭い我が家を訪れたのを覚えている。
再テストをし、結果次第では何かの機関が教育を施したいと言ってきた。

両親は喜んでいたが、私は家族や唯一無二の親友から離れるのが嫌で、再テストではわざと間違えた。

結果は、IQ8{故意に外した傾向あり}と出ていた。
怖いねー。でも結果オーライ!

スーツの大人たちは無理強いはしないと話しているのを聞いてホッとしたのを覚えている。

そして、目が大きいせいなのか、眼光が強く、小さい頃から色んなスカウトがあり、やれ子役だ。やれ極道の養子だ。他にモロモロあった。

両親は、私の気持ちをくみ取り、考えてアドバイスをくれた。

アドバイス1、目立つな。
アドバイス2、目立つな。
アドバイス3、目立つな!

      これ以上ないアドバイスだ!

そんなアドバイスを受け、小さい頃から眼光を消す努力をしてきた。死んだ魚の目ってやつ。
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