文の幸福
・仁side


火曜も水曜もジムで二時間泳いで、誘ってきた女とシャワー室でヤろうとした。

なのに、裸を見ても触る気も起きず、女にお任せしたが、驚くほど気が乗らず、途中で辞めた。

クラブでフワフワエロ子ちゃんが誘ってきて、暗いクラブでヤり始めた、けど気がのらない。

何よりも気持ち悪くてキスもできない。

とりあえず突っ込んで腰を打ちつける、悶えながら喘ぐ女たちをみても、なにもそそらない。

口でさせても、何も気持ちよくない。

何人も試したけど、無理。

デロデロに酔って家に帰り、ベッドに横になる。

睡魔に誘われるがままに、眠りに落ちそうになるときに文の顔を思い出す。

髪の間からみえる文の耳と横顔。

思い出すだけで下半身に血が集まってくる。

オレは本能に従って事を済ませた。

果てながらあきらめた。

もう、文なしではオレの性生活は終わる。

不安を確信しながら意識を手放した。


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