愛され女子になりたくて
「送っていただいたうえに、食事までごちそうになってしまって。ありがとうございました」

二人で定食屋に入り、腹ごしらえをしながら具体的な引越しの算段をして、部屋まで送ってもらったのだ。

人事異動のおかげなのか・・・いつの間にか、青山さんと普通に話せてる。

「じゃ、また月曜日に」

そう言って、青山さんは帰って行った。

部屋に入ると、まだ姉は居なかった。
きっと部長の所に泊まるんだろうな・・・。
何だか、色々あって疲れた。
自分を取り巻く環境が、あまりにもドンドン変わってしまって・・・気持ちが追いついて行かない。

明日は、引越しの手続きしなくては。
今使ってるベッドはソファーベッドなので、それとライティングデスクと、ミドルチェストを運ぶ運送屋を探そう。

当面の着替えは、卒業旅行の時に買ったキャリーケースと、ボストンバッグで何とかなるかな。
細かな物や洋服は少し断捨離して、身軽に動ける様にしとかないとダメよね。

青山さんと、同居する事になるなんて・・・。
その事自体は、凄く嬉しい。
プライベートな青山さんを知れる機会だし、好きな人の事は何でも知りたいもの。
夢の様な展開だけど、夢オチじゃありません様に!

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