無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる
◇
「ほら、あの子だよ。桜雅くんと一緒にいたっていう....」
「うわっ、すっごい地味。....しかもかなりブスじゃんっ!ふたりってどういう関係なの!?」
人生でここまで注目されたのは、初めてかもしない。
「未桜、ドンマイ」
「地味でブサイクなことくらいわかってるのに....!」
なんでわざわざ心をえぐるような言葉を!
恐れていた通り、律くんとの噂は学年中───いや、学園中に広まっていて
朝登校すると、視線、視線、視線の嵐....!
今日だけで、学園のほとんどの女の子に嫌われた気がする....。
しかも、今日は律くんたちはまだ学校に来ていなくて。
それをいいことに、朝からたくさんの女子生徒がこの1ーDに押し寄せた。