無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる
「はぁ....。今日はじめてゆっくりできる」
無人のベンチに腰を下ろすと、お弁当を取り出して自信作のかぼちゃコロッケを口に運んだ。
「未桜、干からびたマンボウみたい」
「も、もっとオブラートにぃ」
悠莉、こんなときにも容赦ない....。
ガクッと肩を落とすと、ふふっと笑う悠莉。
その姿を見ながら、ほんと、かわいいなあ....なんて、今さらながら見惚れていると。
「....あ」
悠莉が一点を見ながらそんな声をあげた。
な、なに....?
顔をあげると、そこには見慣れた男子生徒6人。
「っ....みんな?」
「おはよー、みーちゃん~」
おはようって....もうお昼だよ。
でも、湊くん....今日も最強にカワイイです。
湊くんの笑顔に癒されていると、みんなの視線が悠莉へと向いているのに気がついた。