無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる
声は震えているのに、じっと律くんを射ぬく瞳は、力強くて。
律くんもまた、見たことないくらい真剣な表情で悠莉を見ていた。
「──約束する。''俺''が、絶対に未桜を守る」
律くんの『守る』という言葉が胸をくすぐって、じわ、と温かく染みていく。
力強く真剣な色を宿した瞳が、あまりにも澄んでいて、熱くて。
少しだけ、こそばゆい気分になった。
「.....俺らじゃなくて俺って。ハァ~....ベタ惚れじゃん」
ベタ惚れ....?
悠莉はため息をつきながら、苦笑い。
「そうなんだよ~。うちの律くんマジで未桜ちゃんのこと好────....っいでっ」
「だまれ、駿」
律くんはなにか言いかけた駿くんのすねを軽く蹴りあげ、冷ややかな視線を送る。
「おまっ、今マジだっただろ.....」
「......。」