無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる
◇歓迎会とはじめまして
満開だった桜も、深緑の色に変わった頃。
「では、みーちゃん歓迎会スタート!かんぱーい」
「「「乾杯!」」」
カーンというグラスがぶつかる音が、倉庫に響く。
「こ、こんな盛大にやってもらって申し訳ないなあ.....」
「そんなこと言うなよ未桜ちゃん。こーんな美味い料理食えるんだから!」
「....お前はそれしか考えてないのな」
駿くんと由良くんはこう言ってくれるけど....やっぱり申し訳ない。
飾りみたいな存在の私のために、歓迎会まで開いてくれるなんて...,。
「でも駿の言う通りだよ。この会はコミュニケーションとるようなもんだからね。ほら、あいつらとか」
由良くんの指さす方向に視線を向ければ、律くんと喋る男の子の軍団。