無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる
◇
そして、放課後。
「っぶ、あはははっ。ヤバイ、ほんとにツボだわあ....っ」
「....あほが証明されたな」
「うぅ....っ、2人ともうるさい!」
誰もいなくなった教室に、笑い声だけが響く。
キッと睨みつければ、駿くんはまたまた爆笑。
律くんは、ふっと余裕な笑み。
───居残りを課せられた私は、ひたすらプリントをまとめている最中
暇だから、という理由で手伝ってくれている桜蕾幹部の皆さん。
テスト一週間前、ということで部活もないから、教室に残っているのは私たちくらいだ
「や、だってさ。テスト忘れる学生なんかいるの?」
「....こ、今回はたまたま、なの」
ふいっと顔を背けるけど、イマイチ説得力にかける。
テストを忘れるのは、我ながらバカだと思うけど。