無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる
◇
「未桜~」
教室を出ようとした瞬間、声をかけられ振りかえれば、ニコニコ顔の悠莉。
「放課後暇?おいしそうなケーキ屋さん見つけたんだけど、一緒にいかない....?」
「ご、ごめん悠莉。放課後はちょっと予定が....」
手を合わせて謝れば、突然ニヤニヤと頬を緩める悠莉。
「....もしかして、桜雅くんと?」
「し、しーっ。誰かに聞かれたら....!」
あ、しまった....。
口を押さえても、もう遅い。
「ふふ、やっぱり。未桜わかりやすすぎる。なに、デート?」
「で、デー.....っ、違う!ちょっと律くんの家で勉強会するの!!」
デート、という単語に顔を真っ赤にする私を見て、悠莉はニンマリと口の端を上げて。