無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる
◇
そして、到着した桜雅家。
「お、大きい....っ、」
立派な扉、というか門....?は家というより、城という表現が正しい。
他の家と比べ物にならないほどの、圧倒的な敷地面積。
こんな豪邸、初めて見た....!
【桜雅】とかかれた表札を発見し、律くんの家なんだ....、と今さら実感する。
「なに固まってんだよ。ほら、行くぞ」
「う、うんっ」
律くんに手を引かれるまま、扉を開けて中へと入った。
そして、またまたびっくり仰天。
「だ、大理石.....?」
玄関は大理石でキラキラと輝いていて、壁には高そうな外国の絵画。
「わぁ、律の家変わってないねぇ」
「あ、やっぱりみんな来たことあるんだ」
「うん。中学卒業のときに来たのが最後、かなぁ」
なんて湊くんと話していると、律くんは大きな扉の前で足を止めた。