無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる
◇始まり
入学式から2週間が経った。
やっと学校にも慣れてきて、穏やかな日々を過ごしていた、ある日のこと。
「悠莉、お昼食べよ」
午前の授業が終わり、いつも通り悠莉とお弁当を食べようと、席を立つと。
「ごめん未桜。今日の昼休み、委員会のランチミーティングかあるんだ~」
申し訳なさそうに、手を合わせる悠莉。
「そっか。頑張ってね」
「うん。ありがと」
悠莉はにこっと笑うと、さっさと教室を出ていってしまった。
ポツンと1人取り残された、私。
....お昼、どうしようかなあ。
あたりを見回しても、もうすでにグループに固まってお弁当を食べている。
悠莉以外に、一緒にお昼を食べられるような友達もいないし。