無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる
「冬哉くんのこと、きらいじゃないよ。むしろ、スイーツ仲間....!」
冬哉くんほどのスイーツへと愛はないけど、私も甘いものは好きな方だと思う。
その日に食べたいお菓子を自分で作って、自分で食べるのが最近のマイブーム。
「なんだよ、スイーツ仲間って」
「あ、甘いものが好き同士?みたいな」
私の言葉に、冬哉くんはふ、と笑って。
「ネーミングセンス、わる」
「えぇ、そう?」
「勝手に同士にすんな」
「っいた....くはない」
ビシッ、と軽く私の額にデコピンをすると、冬哉くんは歩きだす。
後ろから、追いつこうとしたとき。
「(あ....)」
隙間から見えた彼の横顔は─────
とても、やさしい表情をしていた。