無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる
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「これ....」
「えっと、冬哉くんリクエストの甘いもの....です」
おそるおそる差し出すと、冬哉くんは目を丸くして、私を見上げた。
「──パフェ?」
「う、うん。夏っぽくフルーツパフェにしてみたんだけど....」
甘いもの、という冬哉くんのリクエストには、夕飯では答えられなかったから。
食後のデザートっていう形で、ぶどうパフェを作ってみたのだ。
「食べていーの?」
私がコクリ、頷くと冬哉くんはパフェを一口。
....と、ほんの少し目を見張った冬哉くん。
「う、不味い....?」
「っや、くそ.....うめえ」
冬哉くんは私の言葉にハッとしたような表情をつくって、パクパクとパフェを頬張る。
「ほんと!?よかったあ....!」
「おまえ、菓子職人なのか?」
真面目な顔で問いかけてくる冬哉くんに、クスリと笑みがこぼれる。