無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる
◆重なる思い出 side:律
◆
「まじかよ」
20分後。
風呂から出て部屋に戻ると、ベッドに横たわる彼女の姿。
そっと近づいてみると、スーと穏やかな寝息が聞こえて、深いため息がこぼれた。
「おい、未桜」
「.........」
男のベッドで熟睡とか.....ばかなの?
俺、一応おまえの彼氏だよな?
そう問いかけたくなるほどに、すべてが無防備すぎる。
「....布団くらいかけろよ」
傍にあった毛布を、そっとかけてやると、びく、と一瞬だけ反応した未桜。
「んん.....ぅ」
スウェットが捲れて、結構きわどい状態だったのが、寝返りをうったことでもっときわどくなる。
胸元開きすぎ、素足丸見え。
下も渡したはずだけど、サイズの問題から未桜はスウェット一枚のワンピース状態。
夏だからって、薄い生地のスウェット貸したのが間違いだった。