無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる
面白そうに口角をあげる律くんに、ふいっとそっぽを向く。
.....って、ちがう....!
おふざけでも、律くんからのメッセージ.....うれしかったよ。
「あ.....っと、りしゅくんな、ほのね」
「ん?」
''律くん、ほんとはね''───噛みすぎて、なにも伝わらない。
うう、と心のなかでため息をついている.....と。
「ねえ、ほんと~~?桜雅クン見かけたって」
「ほんとだって!たしか、クツ箱のほうに歩いていったの」
「学年ちがうとなかなか会えないよねえ。.....ってことで、やっぱり会いたいよ~~っ」
「いやそれなすぎる」
先輩らしきひとたちの声に、びくっとする。
そして、ぞわ、と冷たいものが背中を走った。