無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる
律くんたちを''信じている''から.....なんて、ほんとうは怖いから、それから逃げるための言い訳だった。
甘えて、縋って、知らないところで守ってもらっていただけだった。
『おまえは、逃げられない』
────私に逃げることは、許されない
「私を狙ってる''あのひと''って、だれ....?」
「っ、」
私の言葉に、3人が息を飲む。
「おまえは逃げられない、って言われた。''あのひと''が、私を狙ってるから....って」
「律くんたちは、なにを知ってるの、」
静かに、声が溶けていく。
じっと、見つめる私に、律くんはぐっと眉を寄せて、顔を歪める。
辛そうな、悲しそうな、憤るような、迷っているような、表情。
.....彼にそんな顔をさせているのは、私だ。
「教えて、律くん」
────だからこそ、私には知る義務があるんだって、おもうよ
「未桜、」
「......してもらってばっかりは、いや。守ってもらうだけじゃ、律くんたちに迷惑かけてるだけ、ってわかるよ」
.....なんて、律くんはどこまでもやさしいから、''メイワク''なんておもわないんだろう。