無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる
「体調どう?....って、その顔だと、まだ熱高いわね」
渡された体温計を脇にはさんで、ピピピという音のあと、覗いてみると。
「さ、さんじゅうはちど、にぶ....」
何度見ても、体温計に表示されているのは38,2という数字。
はあ、と吐いたため息は、重い熱を含んでいて。
「う゛....ぜんぜん下がらない」
────お父さんと話してみる、と決意した日から、3日が経過した
倉庫から晴さんの車で送ってもらった私は、家でお父さんの帰りを待っていた。
.....のだけど、帰ってきたのはお母さんだけで。
『司、お仕事が立て込んでるの。だから、2日くらい家空けるって』
『あ、そう.....なんだ』
タイミングのわるさに落ち込んだけど、家で待ってれば、と待つこと半日。
倉庫から帰った来たその日の夜、私は体調を崩してしまった。
『ごほっ、はあ.....』
『おとなしくベッドで寝てるのよ~。学校はお休みね』