無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる
.....なんてお喋りをしていたら、ピーンポーン、と玄関からチャイム音。
「宅配?お母さんなんか頼んだ....?」
「あ、お米かなぁ」
「りょうかいです」
とたとたと玄関に向かい、ドアスコープを覗く....と。
「っ、え....!」
スコープに映っていた''彼女''に目を見開く。
そしてドアを開けた瞬間、ぎゅうっと正面から抱きつかれて。
「───ゆ、うり.....?」
「....うぅ、ばかぁ~~っ」
うわぁぁぁんっ、と声をあげて泣きつく悠莉は、いつものふんわりとした雰囲気とあまりにもかけ離れている。
「どうしたの悠莉っ?」
「ばか、未桜のばか、ばかぁ....!」
「....とりあえず部屋、行こう?」
悠利の手を引いて、私の部屋に連れていって────冒頭に戻る、というわけだ
「....悠莉、どうしたの?」
悠莉のミルクティーベースの髪を撫でると、やっと顔を上げてくれた。
そのまま潤んだ瞳からぽろぽろと溢れる涙を人差し指でぬぐったら、再びぎゅっと抱きしめられる。