無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる
そんなカオで、律くんはずっと私に触れてくれていたの?
さっき、''俺の方がずっと''って言っていたけど、律くんはいつから私のこと....、すき、でいてくれたのだろうか。
何個か聞きたいこともあるけど、いまは、それよりも────
やさしい温度で私に触れてくれるこのひとを、こころから愛しいとおもった。
「わたし....も、」
「ん?なに、未桜」
ん?ってちょっと首を傾げる仕草、丁寧に紡がれる''未桜''っていう響き、私しか知らない律くんを─────
「....私も、律くんのことひとりじめしたいっておもってるよ」
にこっと微笑んでみせると、律くんの頬が薄く色づく。
照れてる....?
そっと手を伸ばして、律くんの頬に手を添えると、びくり、と肩を揺らす律くんがちいさく目を見開いた。
「.....かわいい」
ふふ、と口元を緩めながら、するりと頬を撫でる。
....と、突然、視界がくるりと反転する。
驚く暇もなく、視界が捉えたのは天井と────じっと見下ろしてくる深い色の瞳