無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる
「り、律く....っひゃ、」
あわあわと見上げることしかできない私に、律くんはふっ....と、満足そうに微笑んだあと。
首筋をつう、と指でなぞって、そのまま手を耳に這わせてくる。
「....やっぱ耳弱い?」
「っし、しらな....っ、てなんで急に...」
ぼそりと耳元で囁かれて、耳たぶのあたりを柔い力で引っ掛かれて。
触れ方はやさしいけど、そこには確かな妖艶さを纏っているから。
すると、ふに、と親指で唇をなぞられた。
ぐっと押しあてて、唇の端まで指を滑らせて。
「....していい?」
....さっきは許可なんて取らなかったのに。
そうやって改まって言われると、ものすごくはずかしい....!
こくん、とちいさく頷いた瞬間、噛みつくみたいに唇を塞がれた。
律くんがソファの隅に左肘をついて、覆い被さっているこの体勢。
さっきよりも深く落ちてくる唇に、熱はあがっていくばかりで。
「ぅ....っ、んん、」
「...かわい」
弱いちからで上唇を食んで、ときどきかり、と噛まれて、身体から力が抜けていく。
色っぽい雰囲気のなか、甘ったるい声がじんわりと頭を溶かして。