無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる
突然のことに目を見開いた私と律くんは、ドアの方に視線を向ける....と。
呆然とこちらを見る''彼ら''────湊くん、駿くん、由良くん、冬哉くんの姿。
「....くそ、鍵かけんの忘れてた」
ぼそりと呟く律くん。
なんでみんなが.....?
隣で首を傾げていると、ドアの辺りにいた湊くんたちがソファへと近づいてきて。
視線が絡まった瞬間、彼らがちいさく顔を歪める。
「....僕、律のこと見損なった!!みーちゃんがいるくせに、サイテーだよ!」
「へ....?」
「翔の言ってたことほんとだったんだ。....おまえさ、最悪。これ笑えねーよ?」
「え、あの....?」
「律、未桜ちゃんにベタ惚れだったよね?なんで急に?」
「ベタぼれ....っ、そうじゃなくて....!」
「....おまえには地味オンナいんじゃねーかよ。そのクセに浮気とか、ふざけてんの?」
「う、浮気....!?」
そのとき、氷点下の空気を纏う湊くんたちが、大きなカンチガイをしていることに気づいた。