晴れ所により雷雨、所により告白【続編完結】
 翌日。

「おはようございます!」

「おはようございます。」

私の挨拶を受け、何人かの営業さんが挨拶を返してくれる。

もちろん、課長も。

いつも通りの優しい微笑み付きで。

私は、いつも通りの挨拶をして席に着き、いつも通りに仕事を始める。

昨日は少し不安だったけど、仕事に集中してしまえば、どうということはない。

私が一安心して仕事をしている時、それは起こった。


「ええ〜!?」

斜め後ろの席で林さんが絶叫する。

な、何!?

私が驚いて振り返ると、こちらを見ている林さんと目が合った。

その隣で、林さんに、神原(かんばら)さんが人差し指を口元に当てて「しぃー!」とやっている。

神原さんは、林さんの同期の女性で、バリバリ売り上げを上げる営業職だ。

林さんは、私と合った目を逸らすことなく、まっすぐこちらを見たまま、椅子のキャスターを滑らせて近寄ってきた。

な、何?

「ねぇ、晶ちゃん、課長と付き合ってるって
 ほんと?」

「え?」

唐突に聞かれて、思わずうろたえてしまう。

雪菜だ!
金曜日、口止めするの、忘れた。

なんて答えればいいか分からなくて、目を泳がせると課長と目が合った。
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