晴れ所により雷雨、所により告白【続編完結】
ガチャッ
「晶!?」
課長の声が聞こえた。
「ンー!!」
私は声にならない声で助けを求めると、すぐに課長がリビングに現れた。
「晶!?
おまっ!! 晶に何してる!?」
課長が叫んでも、智也は何食わぬ顔で、私の肩を抱き、口を塞いだまま答えた。
「そちらこそ、何してるんです?
これ、俺のなんで、返してもらって
いいですか?」
私は必死で首を横に振ろうとするけど、智也に口を押さえられているので、思うように動かない。
「晶は、俺の物でも君の物でもない。
晶自身のものだよ。
今すぐ、晶から手を離すんだ。
どうしたいかは、晶が決めるべきだろう。」
課長の声は静かだけど、怒りを押し殺しているのがありありと分かった。
智也は、軽く首をすくめて、私から手を離した。
私は、一目散に駆け、課長の後ろに隠れた。
「今すぐ、帰って、二度と晶に近づくな。
今度、晶に変な真似をしたら、警察を呼んで
会社にも報告するからな。」
課長は握りこぶしを震わせながら、静かに言った。
「はいはい。
でも、晶から来たら知りませんよ。
晶とは5年も一緒にいたんだ。
体が俺を忘れてないだろ?」
なんて事を…
私は、ムカつきすぎて、言葉も出ない。
智也はテーブルの上から鍵と携帯を持って立ち上がった。
「待って! うちの鍵、返して。」
私がようやくそう言うと、智也は束になった鍵から、ピンクのハートのシールが付いた鍵を外してテーブルの上に置いた。
家の鍵も車の鍵もみんなまとめて束にして持ち歩く智也が、うちの鍵がどれか分からなくなるって言うから、私が貼ってあげたシール。
他の鍵と擦れて、キラキラだったシールは剥げて半分白くなっていた。
「晶!?」
課長の声が聞こえた。
「ンー!!」
私は声にならない声で助けを求めると、すぐに課長がリビングに現れた。
「晶!?
おまっ!! 晶に何してる!?」
課長が叫んでも、智也は何食わぬ顔で、私の肩を抱き、口を塞いだまま答えた。
「そちらこそ、何してるんです?
これ、俺のなんで、返してもらって
いいですか?」
私は必死で首を横に振ろうとするけど、智也に口を押さえられているので、思うように動かない。
「晶は、俺の物でも君の物でもない。
晶自身のものだよ。
今すぐ、晶から手を離すんだ。
どうしたいかは、晶が決めるべきだろう。」
課長の声は静かだけど、怒りを押し殺しているのがありありと分かった。
智也は、軽く首をすくめて、私から手を離した。
私は、一目散に駆け、課長の後ろに隠れた。
「今すぐ、帰って、二度と晶に近づくな。
今度、晶に変な真似をしたら、警察を呼んで
会社にも報告するからな。」
課長は握りこぶしを震わせながら、静かに言った。
「はいはい。
でも、晶から来たら知りませんよ。
晶とは5年も一緒にいたんだ。
体が俺を忘れてないだろ?」
なんて事を…
私は、ムカつきすぎて、言葉も出ない。
智也はテーブルの上から鍵と携帯を持って立ち上がった。
「待って! うちの鍵、返して。」
私がようやくそう言うと、智也は束になった鍵から、ピンクのハートのシールが付いた鍵を外してテーブルの上に置いた。
家の鍵も車の鍵もみんなまとめて束にして持ち歩く智也が、うちの鍵がどれか分からなくなるって言うから、私が貼ってあげたシール。
他の鍵と擦れて、キラキラだったシールは剥げて半分白くなっていた。