晴れ所により雷雨、所により告白【続編完結】
「智也、約束して。
お願いだから、雪菜を泣かせないで。」
すれ違いざまにそう言うけれど、智也は何も答えることなく、帰っていった。
「晶?」
課長に抱きしめられて、初めて自分が震えてることに気づいた。
襲われそうになった恐怖からなのか、智也に対する怒りからなのか、自分でもよく分からない。
ただ、私の震えを抑えるようにぎゅっと抱きしめてくれる課長の温もりが嬉しくて、ずっとこのままでいたいと思った。
しばらくそうして、私が落ち着いたのを見計らって課長は言った。
「晶、大丈夫だったか?
何か酷いことはされてない?」
私は黙って頷いた。
「………課長が来てくれて助かりました。
ありがとうございました。」
「よかった。
あいつ、そのまま帰したけど、通報しなくて
いい?
今からでも警察に届けることもできる
けど。」
私は黙って首を横に振る。
そんなことをしたら、雪菜に知られてしまう。
私が智也と付き合ってたことも、雪菜と二股だったことも、今回、智也がしようとしたことも。
それは絶対、雪菜に知られてはいけない。
お願いだから、雪菜を泣かせないで。」
すれ違いざまにそう言うけれど、智也は何も答えることなく、帰っていった。
「晶?」
課長に抱きしめられて、初めて自分が震えてることに気づいた。
襲われそうになった恐怖からなのか、智也に対する怒りからなのか、自分でもよく分からない。
ただ、私の震えを抑えるようにぎゅっと抱きしめてくれる課長の温もりが嬉しくて、ずっとこのままでいたいと思った。
しばらくそうして、私が落ち着いたのを見計らって課長は言った。
「晶、大丈夫だったか?
何か酷いことはされてない?」
私は黙って頷いた。
「………課長が来てくれて助かりました。
ありがとうございました。」
「よかった。
あいつ、そのまま帰したけど、通報しなくて
いい?
今からでも警察に届けることもできる
けど。」
私は黙って首を横に振る。
そんなことをしたら、雪菜に知られてしまう。
私が智也と付き合ってたことも、雪菜と二股だったことも、今回、智也がしようとしたことも。
それは絶対、雪菜に知られてはいけない。