晴れ所により雷雨、所により告白【続編完結】
「ありがとう、晶。
 すっごく嬉しい!
 行き先、俺んちに変えていい?」

それって…

でも…

「いえ、ごめんなさい。
 うちへ行ってもらえますか?」

私がそう言うと、課長は一瞬落胆した表情を見せたけど、すぐに笑顔に戻って、

「そうか、そうだよな。
 ごめん、いきなりはやだよな。」

と明るく言った。

「いえ、そうじゃなくて。
 今、何も持って来てないので、
 必要な物を取りに帰りたいんですけど、
 いいですか?」

「っ!!
 もちろん!!」

すごく嬉しそうな課長。
かわいい。
こんなに喜怒哀楽がはっきり出る人だとは思わなかった。



 その後、私は部屋に帰り、着替えや化粧品など必要なものを用意する。
車に戻り、課長の家に向かうけど、お互いに緊張していて、何を喋っていいのか分からない。

 ほとんど会話らしい会話もないまま、課長の家に着いてしまった。

どうしよう。
ドキドキする。

ハッ!!
私、今、汗臭いんじゃ!?

テニスの後、軽くシャワーは浴びたけど、頭は洗ってないし、その後も暑くて汗かいてるし。
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