晴れ所により雷雨、所により告白【続編完結】

予感

　私たちは、おいしい食事をいただいて、課長の部屋に帰った。

　課長はすぐにお風呂にお湯を溜めてくれる。

「晶、先に入っておいで。
　今日は、たくさん動いたから、湯船に
　浸かってゆっくり筋肉をほぐして
　くるんだよ。」

「あ、いえ、課長からどうぞ。
　私、待ってますから。」

家主より先になんて入れないよ。

「くくっ
　匂い、気になってたんじゃないの？
　遠慮しなくていいから、行っておいで。
　それとも、一緒に入ってお風呂で
　マッサージしてほしい？」

え！？　それは恥ずかしい！！

私は首を目一杯横に振った。

「くくっ
　じゃあ、行っておいで。
　後でお風呂上がりにストレッチ
　しような。」

「えっ！」

「くくっ
　そんな露骨に嫌そうな顔しなくても。
　お風呂上がりにやれば柔らかくなるから。
　ほら、行ってらっしゃい。」

課長にお泊まりセットを袋ごと持たされて、脱衣所に押し込まれる。

はぁ……
仕方ない。先にいただこうかな。

私はシャワーを浴びて、念入りに頭も体も洗い、湯船に浸かった。

ふぅ……
気持ちいい。

普段、ほとんど運動しない私があれだけ動いたんだから、体はやっぱり疲れてたみたい。
お湯に浸かると体の疲れが溶け出していく気がする。

私はお風呂を上がり、いつもの部屋着を着ると、バスタオルで髪を拭きながらリビングに行く。

「お風呂、ありがとうございました。」

私が声を掛けると、課長は一瞬、目を見開いて固まった。

「晶、すっごくかわいい。」

そう言うと、すごく嬉しそうに微笑んで、

「じゃ、俺も行ってくる。
　あ、ドライヤー使ってて。」

と洗面所からドライヤーを持ってきてくれた。

私は、ロングヘアに丁寧にドライヤーをかけながら課長を待つ。

私が来ているのはいつもの部屋着。
シンプルな白のビッグTシャツにネイビーのショート丈のキュロット。
ただちょっとTシャツが大き過ぎて、かわいいキュロットが隠れて見えないのがちょっと残念なんだけど。