晴れ所により雷雨、所により告白【続編完結】

幸せの陰で…

　それから二週間後、私たちは、年末年始の休暇を利用して新婚旅行に行った。
　オーストラリアで1週間、観光して、遊んで、コアラを抱いて、楽しい時を過ごした。

　帰国後、いつも通り出勤する。
始業前に新婚旅行土産を配り、通常業務に入る。
そこへ、人事部の涼香からメールが届いた。

〔 大変！！
　 智也が会社を辞めたよ！ 〕

は！？

〔 なんで！？ 〕

〔 詳しいことは、よく分かんないけど、
　 産休中の雪菜の名字を旧姓に変更する
　 申請書類が出てるから、離婚したんだと
　 思う。〕

〔 とりあえず、何か分かったら、
　 また教えて。〕

〔 了解！〕

何があったの？
だって、子供が生まれて、まだ一月も経ってないじゃない。

雪菜、大丈夫なのかな。

昼休みにメールしてみようかな。
でも、本人から言ってくるまで、まだそっとしておいてあげた方がいいのかな。

　今日が仕事始めで良かった。
大した仕事もなく、のんびりしているから、大きなミスをすることなく済んでいる。
そうじゃなかったら、雪菜と智也のことが気になって、仕事に集中できないから、何か大きな失敗をしていたかもしれない。