晴れ所により雷雨、所により告白【続編完結】
「私の離婚が決まって、父が伯父さんに報告
 したら、伯父さん、激怒しちゃって…
 興信所の報告書に何人も社内の女性社員が
 いたから、
 『社内の風紀・秩序を乱さないこと』
 っていう就業規則違反で、智也は
 懲戒解雇になったの。
 相手の女性も減給とか、戒告とかの処分を
 受けてるはず。
 写真を送ってきたのは、経理の人らしいん
 だけど、その人は処分を受けて、依願退職
 したって言ってた。」

経理って、芹那が修羅場を見たっていう子?

「智也はそれくらいの制裁を受けるだけの
 事をしたんだから、仕方ないよ。
 雪菜は、ママなんだから、晴空ちゃんの
 ためにもがんばろ?
 私も、こうやって時々遊びに来るし、
 出来ることは、いくらでも手伝うから。」

「うん。
 でも、それより、晶には、ママ友に
 なってほしいな。」

「え?」

「晶も結婚したんだし、早く赤ちゃん作って
 一緒に子育てしよ。
 私、晶と一緒なら、頑張れる気がする。」

赤ちゃんって…

恥ずかしくなった私が、ちらりと龍を見ると、龍も照れたように苦笑していた。

「まぁ、それは……
 神様のご機嫌次第かな。
 人事は尽くしてるから、あとは天命を待つ
 だけだな。」

龍がそんなことを言うから、私はもうどこを見ればいいのかも分かんないじゃない。

「ふふっ
 晶、かわいい。
 いい報告、待ってるね。」
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