夜明け3秒前
コテージでの毎日は順調で、とても楽しい。
流川くんも清さんも、私にとてもよくしてくれる。

今までのことが嘘みたいにぐっすり眠れるから、朝の目覚めもよかった。


朝ごはんの用意は、起きるのが早い清さんがしてくれていることがほとんど。
私も起きたら手伝うようにしているけれど、準備万端!という日もある。

ご飯を食べた後は、流川くんと夏休みの課題をすることが多い。
朝のうちは、気温もまだ涼しくて集中できるし、頑張れるから。


お昼ご飯は、私たちが勉強している間に清さんが作ってくれる。
その後は、流川くんと秘密基地に行ってゆったり過ごしたり、清さんのおつかいに出かけたり。


それから夜ご飯は、私が作ったり清さんが作ったりとバラバラだ。
たまに流川くんも手伝ってくれる。

夜の時間は、お風呂に入ったり、テレビを見たり、自分の部屋でメイクの練習をして過ごしたりとのんびりする。


清さんは寝るのが早いから、起こしたりしないよう静かに過ごす。
ここの夜は本当に静かで、虫の鳴き声くらいしかしない。


それは心地よくもあり、たまに寂しくもあったり。
それでもこの生活は本当に快適だった。


幸せで、温かくて、理想的。
それなのに、最近感じるこの胸騒ぎは何なんだろう。

たまに怖くなって、どうしようもない気持ちになる。
まるで、私にはこんな生活をする資格がないような ー
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